規模や業界を問わず、インターネット広告を活用する企業が増えてきています。
SNS広告やYouTube広告、検索広告など、私たちが日常的に目にする広告も多くなってきました。これらの広告は数万円から始めることができ、効果もリアルタイムで確認できるため、特に中小企業にとって魅力的な集客手段といえます。
この記事を読んでいる皆様の中にも、インターネット広告を試してみたいと考えている方がいらっしゃるかもしれません。しかし、広告代理店に依頼するかどうかを判断するには、まず広告運用という仕事の業務内容を理解し、自社に合った代理店を見つけることが重要です。
本記事では、Web広告代理店の種類や広告運用担当者の業務内容、そして当社の料金体系についてご紹介します。この記事が皆様のお役に立てれば幸いです!
目次
Web広告運用を外注する4つの選択肢
リスティング広告をはじめとするWeb広告運用は、大きく「インハウス(自社運用)」と「外注」の2つの形態に分かれます。
外注のメリットは、短期間で最大の効果を得られることです。しかし、デメリットとしては、社内でノウハウが蓄積されず、広告運用代行費がかかる点が挙げられます。ただし、Web広告運用代理店にもさまざまな種類があるため、自社に最適な代理店を選ぶことが非常に重要です。まずは、よく見られる広告代理店の4つの対応体制を見ていきましょう。
・Web広告専門の代理店
・内製化のためのコンサルティング会社
・フリーランスのWeb広告運用者
大手広告代理店
大手広告代理店は、オンラインとオフラインのメディアを組み合わせて運用するのが得意で、ブランド力の向上や認知度アップを目指した施策に力を入れています。しかし、広告代行費用が高く、予算が限られているWeb広告運用の依頼は、自社で対応せず、下請け会社に任せることが多いです。
もちろん、下請け会社は厳選されているため、運用スキルには安心できますが、コミュニケーションのズレや対応の遅れが生じることもあります。そのため、予算が限られている中小企業には、必ずしも適していないかもしれません。
Web広告専門の代理店
規模が100〜300人程度で、Web広告分野に特化した広告代理店です。このような会社は、Web広告についての専門知識を持ち、対応体制も整っています。中小企業の広告主にとってはリスクが少なく、相談もしやすい一つの選択肢だと思います。
ただし、営業窓口と運用担当が分かれていることが多いため、運用担当者のレベルを確認し、広告の効果が十分に発揮できるかをしっかりチェックすることが重要です。
Web広告内製化支援のコンサルティング会社
将来的に広告運用を自社で行いたい企業に向いている選択です。
たとえば、月額10万円程度で長期間代理店に依頼していると、ノウハウが社内に蓄積されません。その一方で、内製化支援のコンサルティングは高額で、半年以上の時間がかかります。ですので、最初は広告運用を代理店に依頼し、アカウントが安定してから内製化を進めることで、広告運用のノウハウを社内に蓄積することもできます。
フリーランス
広告運用をフリーランスに依頼するメリットは、コストを抑えられることや、専門的な知識を持つ即戦力として活躍してもらえる点があります。必要な業務だけを依頼できるため、柔軟に対応できます。
一方、デメリットとしては、信頼性に欠ける場合があり、担当者が突然対応できなくなるリスクがあります。また、企業の全体戦略との整合性が取れないことや、他の案件との兼ね合いで優先度が低くなることもあります。もしサイトを改善したい場合は、また他の会社やフリーランスに依頼する必要が出てきます。
中小企業にとって、単にWeb広告を配信するだけでは、Web集客の課題を解決できないケースが多いと思いますから、フリーランスを依頼する前に、費用だけでなく、自社の課題を洗い出し、適切な依頼先を選ぶことが大切です。
当社では、期待以上の成果を出すために、4年以上の経験を持つ専門の運用担当者が直接お客様とコミュニケーションを取り、アカウントの調整や改善を行います。難しい専門用語を避け、わかりやすく説明いたします。また、将来的に内製化を目指す場合も、コンサルティングサービスを提供します。さらに、優秀なデザイナーとエンジニアも在籍しており、効果的なWeb施策をお手伝いします。
リスティング広告運用の業務内容
広告を自社で運用するか、広告代理店に依頼するかで迷っているかもしれませんが、どちらを選ぶにしても大切なお金をかけるため、広告運用についてある程度理解しておくことが不可欠です。
運用スキルが低い業者に引っかからないようにするためにも役立ちますし、自分が一定の知識を持っていることで、広告代理店の担当者と円滑にコミュニケーションを取ることができます。
さらに、広告運用の具体的な内容を理解しておくことは、自社で運用できるかどうかを判断するための重要なポイントです。それでは、リスティング広告運用の業務内容を簡単に説明していきます。
市場/競合調査
市場や競合の調査は、広告戦略の基盤となります。競合広告の強みや弱みを分析し、効果的な広告戦略の方向性を明確にすることが重要です。
広告運用者は競合が行っている広告活動や市場シェアを把握し、クライアントの広告戦略がどのように差別化できるかを提案します。
広告プランニング
広告プランニングでは、広告配信を行う最適なメディアチャネルを選定することです。
Google広告やSNS広告、YouTube、ディスプレイ広告など、どの媒体がターゲットに最も効果的かを検討し、予算配分やターゲット設定に基づいて最適なメディアミックス*を提案します。さらに、広告キャンペーンごとに各メディアの効果を分析し、運用戦略を最適化することで、より高い効果を上げることができます。
※メディアミックス:広告効果を高めるため、複数の異なるメディアを組み合わせる手法のことです。
広告のKPI設定
KPI設定(重要業績評価指標の設定)とは、目標達成に向けて進捗を測るための具体的な数値指標を定めることです。
たとえば、売上の増加や広告のクリック率向上など、目標を達成するために必要な指標を設定します。KPI設定を通じて、目標達成の進捗を可視化し、関係者全員が共通の目標に向かって進むための指針となります。また、効果的に運用することで、改善点を明確にし、戦略を最適化するための重要なツールです。
広告アカウント開設と設計
Google AdsやFacebook Adsなどの広告アカウントを開設し、アカウントの構造を設計することです。
広告アカウントの開設と初期設定は、建物の土台となります。キャンペーンや広告グループ、キーワード設定などを最適化し、広告アカウントの構造を設計し、コンバージョントラッキング設定を適切に行い、運用の精度を高めるための基盤作りが必要です。
参考記事:リスティング広告のアカウント構成の考え方とポイント
広告文の作成とクリエイティブのディレクション
広告は、ユーザーが最初に目にする広告主からのメッセージです。
特にリスティング広告(検索広告)では、見出しと説明文に文字数制限があるため、その点にかならずご注意ください!また、広告文は一度作成して終わりではありません。広告の鮮度もクリック率に大きく影響するため、定期的に更新しないといけません。
また、広告文の作成だけではなく、キャンペーンの目標や配信の目的に合わせたクリエイティブのディレクションを行うこともあります。デザイナーに制作物を依頼する前に、クリックしやすいバナーの特徴やサイズなどを伝えましょう!
リスティング広告の広告文の作成方法については、以下の記事をご参照ください。
参考記事:成果につながる広告文を作成する10のコツ
広告計測タグ設置
広告の効果を正確に測定するためには、適切なタグの設置が重要です。たとえば、Google 広告やFacebook Pixelなどのタグをサイトに設置し、コンバージョン計測を行います。タグの管理や最適化を行うため、タグ管理ツール(例:Google Tag Manager)を活用しましょう!
広告計測タグを設定しないと、大きな問題が2つあります。
まず、広告のAIや自動化機能を最大限に活用できなくなります。広告配信システムを、まるであなたが雇ったアシスタントのように考えてください。もしアシスタントに明確な指示を出さなければ、アシスタントは試行錯誤を繰り返すことになり、あなたが期待する効果を得ることができません。次に、広告主にとって、広告費をかけているのにその費用がどれだけの成果を生んだのか、どれだけの商品が売れたのか、どれだけの問い合わせがあったのかが分からないことは非常に不安です。
広告計測タグを設定しないことは、まるでコインを川に投げて、その音だけを聞き、実際の結果が全く見えない状態のようなものです。Web広告の最大の強みを活用していないことと言えるでしょう。
広告配信後の運用
Web広告のパフォーマンスを最大化するためには、調整が重要です。
キーワードの追加や除外は、広告のパフォーマンスを見ながら行います。効果的なキーワードを追加し、効果が薄いものは除外します。また、複数の広告文やクリエイティブをテストして、最も効果的なものを見つけるABテストを実施します。さらに、入札戦略を調整し、広告費用対効果(ROAS)や顧客獲得単価(CPA)を考慮して最適な戦略を導き出します。
Web広告では、配信データをリアルタイムで確認でき、調整後もすぐに反映されます。そのため、広告運用者がデータの意味を正しく理解し、適切に判断できるか、運用ロジックを持っているか、そして迅速に対応できるかどうかが、広告のパフォーマンスに大きく影響します。
広告レポートの提出と報告会
広告キャンペーンの成果を定期的に報告することは、戦略を見直すために非常に重要です。しかし、どんなに詳しいレポートでも、広告パフォーマンスの全貌を反映させることは難しいです。
広告レポートは基本的に広告運用者が作成します。各キャンペーンのKPI(主要業績評価指標)をもとに成果をまとめ、分かりやすいレポートを作成します。そして、目標達成度や効果分析の結果を明確に示し、次の施策に向けた提案を行います。また、運用中に得た気づきや改善点をクライアントと共有します。
また、クライアントのご要望に合わせて月一回の広告報告会の設置も一般的です。広告報告会で、クライアントと一緒に広告戦略を最適化し、次のステップに進むための指針を共有します。
リスティング広告運用代行の料金体系
Web広告運用の業務内容と求められる高度な専門スキルについてご理解いただけたかと思います。自分で運用するのは難しいと感じ、専門の広告運用代理店に依頼したほうがよいと考えているかもしれません。
広告運用代理店に依頼する場合、その料金体系についても把握しておくことが重要です。次に、業界で一般的な料金体系を紹介し、弊社の料金体系を例に挙げて説明いたします。
Web広告外注の費用仕組み
広告運用代理店の料金は2つの部分に分かれています。1つは広告主が配信する広告費、もう1つは手数料としての広告運用代行費です。
広告費は、広告運用代理店を通じて広告媒体側(GoogleやYahoo!など、広告枠を提供する会社)に支払われる費用です。広告運用代行費は、広告アカウントの開設や運用改善など、広告運用を専門の広告代理店やフリーランスに依頼する際に発生する費用です。
るーぷのWeb広告運用代行の料金体系
次に、当社のWeb広告運用代行の料金体系についてご紹介いたします。
料金基準は以下の通りです。最低5万円からインターネット広告の配信が可能です。
毎月の広告費が10万円以下の場合、運用代行費は月額3万円です。広告費が10万円を超え20万円以下の場合、運用代行費は一律5万円となります。広告費が20万円を超え50万円以下の場合、実際の広告費に応じて20%の手数料をいただきます。たとえば、広告費が30万円の場合、月々の運用代行費は6万円です。広告費が50万円を超える場合、手数料は広告費の25%となります。
広告費に応じて料金が変動する理由は、広告費が増えることで、アカウントに蓄積されるデータ量が増え、分析レポートや調整作業にかかる時間も増えるからです。たとえば、広告費が10万円のアカウントと40万円のアカウントでは、広告の構造やキーワードの設定が異なり、運用に必要な作業の量が大きく異なります。このため、広告費が高いほど、より多くの時間と労力が必要になるため、料金も変動するのです。
▼ 3ヶ月以上継続的に広告を配信する料金テーブル ▼
区分 | 広告費(月単位) | 運用代行費 | 初期費用 |
1 | ¥50,000~¥100,000 | ¥30,000 | ¥30,000 |
2 | ¥100,001~¥250,000 | ¥50,000 | 不要 |
3 | ¥250,001~¥500,000 | 広告費×20% | 不要 |
4 | ¥500,001~ | 広告費×25% | 不要 |
上記の料金テーブルに関して、以下の3点にご注意ください。
注意点1:区分1の場合、3万円の初期費用が必要
リスティング広告の初期設定(キーワード調査・選定や広告文作成など)には時間がかかるため、この費用が発生します。SNS広告の場合、バナー2サイズの作成が含まれます。
注意点2:2つ以上の広告媒体を配信する場合
上記料金は1つの広告媒体に対する運用代行費です。
別の広告媒体を追加する場合、3万円の初期費用が別途かかります。たとえば、Google広告(10万円)を配信している場合、LINE広告(10万円)を追加すると、月額5万円の運用代行費はそのままですが、LINE広告用のアカウント開設や広告文作成などの作業が発生するため、3万円の初期費用が必要です。
注意点3:契約期間について
上記の料金は最低契約期間が3ヶ月の場合の料金です。
途中で広告を停止しても問題なく、再開時に追加手数料はかかりません。不定期案件にも対応可能で、契約期間は自由に設定できます。料金は広告媒体やご要望によって異なりますので、詳細はお問い合わせください。
最後に:当社におけるリスティング広告の運用実績
以上、当社のWeb広告料金を説明しました。ここでは、当社におけるリスティング広告の運用実績とリスティング広告を運用する際に特に心掛けている所を説明したいと思いおます。
・透明性の高い広告運用
・Web広告だけではなく、サイト改善やSEO対策の支援も可能
当社では、限られた広告予算を最大限に活用し、広告の費用対効果を重視した運用を行っています。無駄のない運用でお客様の目標達成に貢献し、BIツール(Looker Studio)を活用したレポートを提供します。これにより、広告アカウントの管理画面に詳しくない広告主の方でも、いつでも広告の成果を確認することが可能です。さらに、透明性の高い運用を実現するために、広告アカウントの提示(閲覧権限の付与)も対応可能です。
また、当社はWeb広告の運用だけでなく、サイトの改善やSEO対策のサポートも行っています。広告だけではなく、ユーザーが訪れた際に魅力的で使いやすいサイトにすることが重要です。SEO対策やユーザビリティ向上に取り組むことで、広告効果をさらに高め、継続的な集客をお手伝いします。
ECサイトの改善を通じて売上が3倍に増加した事例や、新しい機能を導入し、GA4のデータを活用した結果、コンバージョン率が226%アップし、獲得数が3倍以上増加した事例があります。
さらに、最近他社から乗り換えてきたクライアント様から以下のコメントをいただき、運用担当者としての筆者は非常に嬉しく感じています。
Web広告運用に関するお手伝いが必要な場合は、ぜひお気軽にご連絡ください!