前回のブログでは、デジタル化の背景と中小企業がWebマーケティングを活用する理由を説明しました。
・Webマーケティングの経験がなく、何から始めたらいいか分からない…
・Webをうまく活用できないまま、「よくわからない」と諦めてしまい…
というケースが意外と多いです。

ここでは中小企業がWebマーケティングを始める前に押さえるべき5つのポイントを解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

徹底した市場調査と現状分析を行う

医師は必要な処方箋を出す前に、病気や症状の診断を行います。
Webマーケティングを始める前に、顧客のニーズ・商品の評価・市場動向などを把握する市場調査と現状分析が不可欠です。
市場調査と現状分析に役立つフレームワークには「3C分析」「PEST分析」「SWOT分析」「ファイブフォース分析」などがあります。
フレームワーク以外に顧客の詳細な行動実態やその背景にある意識・感情・価値観などを深く理解するため、インタビュー調査などの定性調査も必要です。

自社の問題点と成功要因を特定する

商品を売るためには、まず売れない理由や売るためのコツを知ることが必要、Web マーケティングも同じです。
市場における自社の立ち位置や自社マーケティングに存在する問題点(ボトルネック)、成功要因(KSF)を特定しないと、Web 戦略策定の方向性や各施策の実行手順を間違える可能性が高くなります。

問題点(ボトルネック:bottleneck)とは全体に影響する問題要因の中で最も問題視される箇所のことです。
まず、問題点を明確に定義し、それに関係する要因をリストアップします。
その中から、重要度が高そうなもの(例えば、直接的な原因や頻度が高いものなど)をピックアップしていきます。
「5回のなぜ」や「魚の骨図法」を使用すれば、原因を深堀して根本原因を探すことができます。

成功要因(KSF:Key Factor for Success)とは成功へと導くための鍵や要素のことです。
情報や選択肢が過剰な現在では、競合他社との価格競争に巻き込まれにくい差別化戦略が不可欠です。
特に中小企業が自社の強みを分かった上で、ニッチな分野に注力したり、顧客との距離を近くしたりすることで、効率的に集客することが可能になります。ぜひ自社の成功要因を活用した戦略を策定しましょう!

Web マーケティングの目的を明確にする

成功要因(KSF)と解決すべき課題がわかりましたら、最適解と解決策が自然と見えてきます。
「どのようなことを目的としてWebマーケティングを実施していく」というWeb マーケティングの目的が明確になります。
その後に、目的(ゴール)を達成するまでに踏むべきステップや、達成すべき項目を事前に把握することも可能です。

課題から目的を設定する例:
課題:ECサイトのリピートは多いですが、売上向上のため、新規顧客を増やしたい
自社の商品やサービス自体を知ってもらう必要があるので、Web広告とSNSマーケティングを活用します。

課題:資料はダウンロードされるが、最終的な問い合わせにつながらないので、見込み顧客との接点を増やしたい
Webサイトのアクセス解析を行い、MA(マーケティングオートメーション)ツールで顧客の行動を可視化して適切なタイミングに適した情報を届けます。

ターゲットを設定する

Webマーケティングの目的を明確にしましたら、次はターゲットを設定することです。
ターゲットを設定することで、中小企業様がリソースを集中でき、効率的に Web マーケティングを実施することができます。

ターゲット選定する際は、年齢や性別、地域などの社会的な属性だけでなく、「何に困っているのか・どんな課題を持っているのか」「普段 Web をどのように活用しているのか」ターゲットの性格や価値観、ライフスタイルを的確に把握することが重要です。
正しい顧客理解と適切なタイミングの施策実行ができるように、「ペルソナ」や「カスタマージャーニー」の作成をおすすめします。

ペルソナとは、商品やサービスのターゲット顧客を詳細化して架空の人物に置き換えたものです。
典型的な人物像を作り上げることで、ターゲット顧客の思考や行動が想像できるようになるため、Web上の各施策を設計しやすくなります。

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを認知してから、関心を持ち、比較・検討を経て、購入などのコンバージョンに至るまでの一連の行動のことです。
カスタマージャーニーを作成することで、 顧客がいつ、どのタイミングで、さらにどんな感情で自社の商品と接するのかが想像できるようになるため、より効果的なマーケティング方法の発見に役立ちます。

実現可能なKGIとKPIを決める

Webマーケティングの大きな特徴かつメリットと言うと、施策のもたらす効果がページの表示回数やコンバージョン率のような客観的な数値に反映できるところです。
KGIとKPIを明確な数値目標に設定することで、「現時点で何%くらい目標が達成されたのか」進捗度合いを把握できるだけではなく、目標が達成できない場合には、その原因や問題点を見付けて改善につなげやすくなります。

ただし、現実と目標の差が大きすぎると効果測定の意味がありません。
成果に対する個人の負担が大きくなり、チームのモチベーションの低下にも繋がりますので、調査と分析した結果をもとに、客観的かつ現実的な数値で設定しておきましょう!

最後に

市場調査・現状分析や戦略などがないまま「これ、面白いからやってみよう!」で始める中小企業様が非常に多いです。
ぜひ正しい知識と考え方を身につけながら、この記事を参考にして試してみてください。
Web 制作や集客などのお悩みがありましたら何なりとご相談ください!

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