前回はブログにおけるSEO対策の基本と注意点について解説しました。
本記事は集客力のある記事を作成する際に必ず押さえておきたいチェックポイントをご紹介します。

頑張って記事を書いているのに、SEOの順位がなかなか上がらない…
ブログ初心者なので、どこから着手すればいいのかわからない…

もし、あなたもこのような悩みを抱えているなら、ぜひ参考にしてください。

目次

▶ 調査

ブログを書く前に、「どんな内容を書くか」という大まかなテーマや方向性はすでにあるはずです。ユーザーに求められる質の高いブログを作成するためには、「競合他社」と「ユーザーのニーズ」を調査する必要があります。これは、調査を行うことで他社が作成した記事と内容が重複するのを避けることができるからです。

1.競合他社の記事を調査・分析する

企業がブログを書く主な目的は集客ですよね。まず、ターゲットユーザーの気持ちや立場を想像することは不可欠です。
例えば、私たちは検索エンジンで情報を調べるとき、3ページ目以降の内容はほとんど見ないでしょう。ブログを書く際には、「作成するブログを検索結果の1ページ目に上位表示させる」という目標を必ず立ててください。

この目標を達成するための最も早い方法は、1ページ目の最上部にあるブログがどのような特徴を持っているかを調査することです。
例えば、タイトルの書き方記事の構成文字数キーワードの割合ターゲットユーザーターゲットユーザーが抱える悩みなどを分析します。

2.ユーザーが実際に検索したキーワードを調べる

競合他社の調査だけではなく、ユーザーに対する洞察が不可欠です。ここで注意すべきポイントが2つあります。1つ目は、ユーザーが実際に検索したことがあるキーワードを使うこと。2つ目は、検索ボリュームが多いキーワードを選ぶことです。

例えば、「オンラインショップ」と「ECサイト」は同じものを指しますが、人によって呼び方が異なります。この場合、Googleトレンドを使ってどちらの検索量が多いかを確認した上で、両者の違いを考える必要があります。

消費者にとっては「オンラインショップ」の方が親しみやすいかもしれませんが、Web制作会社で働いている人にとっては「ECサイト」の方がよく使われるでしょう。ユーザーに検索されやすくするためには、ターゲットユーザーの年齢や性別、ライフスタイルなどを意識した上で、彼らがよく使う言葉を選んでください!

※下記の画像はGoogleトレンドを使って「オンラインショップ」と「ECサイト」を調べた結果です。
Googleトレンド調査

▶ 内部対策

調査が終わったら、ブログを書く段階に入ります。文章力を鍛える方法については、ここでは触れません。内部対策と基本の注意点を説明します。

SEO対策は主に「外部対策」と「内部対策」2つに区分されます。外部対策とは、被リンクを獲得するために外部サイトを通じて行う施策です。内部対策とは、Webサイトを検索エンジンに正確かつ早くクロールしてもらい、正しく評価をしてもらうためにWebサイト内部で行う施策のことです。

外部対策をコントロールするのが難しいので、自分が設定できる部分(内部対策)をしっかり行って行きましょう!内部対策の中でもっとも重要なポイントを説明します。

3.meta titleタグの文字数は28~30文字がベスト

meta title(タイトル)タグとは、Webページのタイトルを表示するためのタグです。meta titleタグは、ウェブページのタイトルを指定し、ブラウザのタブや検索エンジンの結果ページに表示される重要な要素とされています。

Googleなどの検索エンジンは、検索結果ページに表示されるタイトルの文字数に関する制限があります。通常、検索結果に表示されるのは日本語で28~30文字程度です。これを超えると、タイトルが途中で切れて「…」と省略され、ユーザーに内容が正しく伝わらなくなります。

4.キーワードは左側(タイトルの冒頭)に入れる

前述のように、検索エンジンはタイトルを一定の文字数で切り捨てて表示します。そのため、キーワードが後ろにあると、省略されてユーザーに伝わらない可能性があります。

また、人間の視線は左上から右下に流れると言われています。キーワードを左側(タイトルの最初)に入れることで、ユーザーの目に最も早く留まりやすく、クリックされる確率が高まります。

5.クリックしやすいタイトル

ブログが検索結果の上部に表示されても、ユーザーにクリックされなければ、集客の目的は達成できません。他のブログと差別化し、魅力を伝えるタイトルを作成する必要があります。

クリック率を向上させるためには、ユーザーに具体的な価値を伝えるのがおすすめです。例えば、「時間短縮」、「売上3倍に」のようなメリットを示すことが効果的です。また、「○○10選」や「30項目」などの数字を含めると、ユーザーの関心をより引きやすくなります。

6.H1タグ=記事タイトル

H1タグとは、HTMLで使用される見出しタグの一つです。H1タグは、そのページのメインテーマを示すために使用され、通常はページ内で一度しか使われません。

ブログのH1タグに関する注意点は主に2つあります。第一に、キーワードを詰め込みすぎないことです。できるだけ簡潔で明確な日本語を使いましょう。
第二に、重複を避けることです。他のブログのH1タグと重複しないこと、可能な限りmeta titleタグとも重複しないようにしてください。
そのため、meta title(タイトル)タグにブログのタイトルが出力されるように設定したほうがいいと思います。

7.meta titleタグ=記事タイトル|サイトタイトル

先ほどお話ししたように、H1タグはできるだけmeta titleタグと重複しないように設定する理由は、完全に同じ内容を使用すると、Googleのスパムポリシーに違反する可能性があるためです。

当社のブログのmeta titleタグは「記事タイトル|サイトタイトル」という形式で記述します。H1タグとの重複を避けつつ、サイト名も表示できるため、検索エンジンによるサイトの評価にも良い影響を与えるのではないかと考えます。

8.meta descriptionタグの文字数80~100がベスト

meta description(メタディスクリプション)タグとは、ウェブページの内容を説明するためのHTMLタグです。ページタイトルの下に表示されます。ユーザーが検索結果を見たときに、ページの概要を把握するための重要な要素です。

検索エンジンは検索結果に表示するメタディスクリプションの文字数に制限があり、通常150~160文字までが表示されますが、80~100文字であれば重要な情報を簡潔に伝えやすく、表示が省略されるリスクを減らせます。要点を絞って分かりやすく伝えることを心掛けましょう。

9.meta descriptionタグの冒頭にキーワードを入れる

meta title(タイトル)タグの書き方と同様に、ユーザーの視線は左上から右下に移動するため、キーワードを冒頭に入れて、ページの要点を明確に伝え、ユーザーの興味を引く説明文を作成しましょう。

10.meta descriptionタグは「簡潔なリード文+アクションを促すフレーズ」

descriptionタグとは、検索エンジンの結果ページに表示されるスニペット(概要)の一部として使用され、ユーザーがそのページをクリックするかどうかの判断材料です。

descriptionタグは「リード文+アクションを促すフレーズ」という構成をおすすめします。記事の主題を簡潔に伝え、「今すぐチェック」や「ぜひ一読ください」といったフレーズを使用することで、ユーザーの行動が促進され、クリック率の向上が期待できるでしょう。

11.とりあえず2000文字は書こう

筆者が調査した結果、検索結果の1ページ目に表示されたブログのほとんどが2000文字以上でした。ブログの文字数は2000〜5000字が理想だと思います。

長文の記事は情報が豊富で、検索エンジンから評価されて上位表示されやすいです。また、テーマを深く掘り下げることで、読者が求める情報を十分に提供でき、満足度が高まります。また、長い記事は読者のサイト滞在時間を延ばし、サイトの専門性や権威性を強化させるかもしれません。しかし、文章が長すぎるとユーザーは読む気を失い、最後まで読まないケースが少なくないので、ご注意ください!

12.キーワード数は全体の6%~8%がベスト

キーワード数を全体の6%~8%に設定する理由は、SEO最適化と自然なコンテンツの両立を図るためです。この割合でキーワードを使用することで、検索エンジンがページのテーマを理解しやすくなり、評価の向上が期待できます。

また、キーワードが自然に埋め込まれ、コンテンツが読みやすくなるため、ユーザー体験の向上につながります。過剰なキーワード使用はGoogleのスパムポリシー違反になるリスクがあるため、6%~8%の密度がバランスの取れた理想的な割合とされています。

13.h3タグ、h4タグ、h5タグの文字数を15字以内に抑える

ブログでは一般的にH6タグはあまり使用しません。その理由は、H6タグを使用すると階層が複雑になり、検索エンジンやユーザーにとって分かりにくくなるためです。それでは、H3~H5タグの注意点について説明します。

まず、長文を書かないこと。小見出しは15文字以内がベストです。ユーザーが一目で文章の構造を理解し、必要な情報を迅速に見つけられるようにするためです。

14.h3タグ、h4タグ、h5タグ重複なし、わかりやすい言葉を使う

次に、見出し同士や上下階層での重複を避けることが重要です。理由としては、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼし、Googleのスパムポリシーに違反する可能性があるからです。

H3タグ、H4タグ、H5タグにわかりやすい言葉を使うことで、コンテンツの構造が明確になり、読者が情報を把握しやすくなります。これによりユーザーエクスペリエンスが向上し、SEO効果もあります。

15.引用タグ(blockquote)を正しく使う

引用タグ(blockquote)は、HTMLで他の情報元からの引用を示すために使用されるタグです。このタグを使うことで、特定の文章やテキストが外部の引用であることを明確にできます。

引用タグ(blockquote)を使用することで、引用が本文と区別され、引用元が信頼できる情報であることを強調することは可能です。SEOの観点からも、引用タグの使用は検索エンジンに引用部分を明確に示し、評価される可能性が高くになります。

16.tableタグの使用を控える

tableタグの使用を控える理由は、ブラウザへの負担を軽減するためです。
tableタグは、表形式のデータを表示するために設計されていますが、複雑なテーブル構造や多くの行と列を持つと、ブラウザがそのレイアウトをレンダリングする際に負荷がかかります。特に、デバイスやブラウザの性能が低い場合、表示速度が遅くなり、ユーザー体験が損なわれます。

17.画像のalt属性タグ(代替テキスト)を設定する

理解を促進させるために、イラストや画像を入れる方法は非常に効果的です。しかし、画像の「alt属性(代替テキスト)」設定を忘れてしまうことが少なくありません。

画像の「alt属性タグ(代替テキスト)」は、画像が表示されない場合に、その画像の内容や意味を説明するためのテキストです。WordPressではアップロードした画像を管理する「メディアライブラリ」などで簡単に「alt属性」を設定することができます。

例えば「SEO内部対策」の画像だった場合、その画像の「alt属性タグ」に「SEO内部対策」などの様にテキストを設定します。 画像の内容がわかりやすく理解できるテキストにすることを心掛けましょう。

18.meta keywordsタグを記載する

meta keywords(メタキーワード)タグとは、HTML文書のセクションに記述されるメタデータの一つで、ページの内容に関連するキーワードを検索エンジンに示すために使用されるタグです。

meta keywordsタグを入れるのは必須項目ではありませんが、減点にならないように入れることを心掛けてください。また、適切な量と関連性の高いキーワードを選ぶことも重要です。通常は2〜3個の関連性のあるキーワードを使用することが推奨されます。キーワードを詰め込みすぎると、スパムと見なされる可能性があるため、注意が必要です。

19.スラッグの書き方についての注意点

スラッグは、URLのパス部分で使用される部分で、特定のページや投稿を識別するための短いテキストです。スラッグは英語のキーワードを入れて、できるだけ短く明確に書きましょう。

スラッグの書き方はSEOに大きな影響を与える要素ではありませんが、最低限のルールを統一すれば、リンク切れや誤リンクのリスクが減り、コンテンツの共有もスムーズになります。

注意点 説明
小文字を使用する 大文字を含むと、URLが異なるものとして認識されることがあるため、すべて小文字に統一します。 良い例:seo-tips
悪い例:SEO-Tips
ハイフンで単語を区切る _(アンダースコア)やスペースは避け、-(ハイフン)を使用することで、検索エンジンが単語を認識しやすくなります。 良い例:seo-tips
悪い例:seo_tips

 

▶ 基本

ブログSEO対策の内部対策について17項目を紹介しました。
最後に、ブログ作成の基本項目について説明します。当たり前のことかもしれませんが、作成中や公開前に必ずチェックしてくださいね。

20.不自然な日本語や誤字脱字を修正する

誤字脱字が多いと、読者の信頼を損なう可能性があります。また、正確な言葉遣いは読者が内容をスムーズに理解できるようにし、誤解を防ぎます。SEO効果の面でも、正確なコンテンツは検索エンジンにより高く評価され、検索順位の向上に寄与します。

21.数字や英語など書き方を統一する

数字と英語を半角で統一してください。半角と全角の混在は、読者に混乱を招きます。
全角ではなく半角で統一する理由は、半角文字が視覚的にすっきりし、標準的なフォーマットでサイトの信頼性が高まるためです。

全角 半角
数字 10人 10人
英語 SEO SEO

 
数字や英語の以外に、専門用語の書き方を統一することで、スムーズな読解を促進することができ、よりプロフェッショナルな印象を与えるでしょう。

22.ブログの正確性を確保する

誤った情報は法的リスクを招く可能性があります。正確な情報提供は全体的な信頼性と読者の満足度の向上につながり、SEOの観点からも、質の高いコンテンツは検索エンジンで評価され、検索順位の向上が期待できます。

23.文と文、段落と段落のつながりに着目

論理的な流れが確保されることで、読者は内容をスムーズに把握できます。接続語を使ったり意識した改行を行ったりすることで、説得力が増し、情報の整理や要約が容易になります。結果として、読者にとって分かりやすく、納得感のある文章を提供することができます。

24.レイアウトや余白が命

レイアウトや余白は、ユーザー体験とコンテンツの読みやすさに大きく影響します。
適切なレイアウトは情報の視認性を高め、ユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできます。コンテンツが圧迫感なくスムーズに読まれるように、「休憩スペース」としての余白を意識してください。

25.【】「」などの記号を活用する

強調したい内容に【】や「」を利用すれば、目立たせられます。しかし、句読点のない文章は、読みづらくなる恐れがありますので、入れる際は注意しましょう。

26.理解の促進を図る表現方法を選ぶ

ユーザーが情報を検索する目的は、疑問や問題を解消するためですね。したがって、ブログの内容はユーザーに役に立たないと意味がないと考えます。
また、ユーザーの時間は限られているため、できるだけ短時間で悩みを解決する必要があります。理解を促進するためには、具体的な事例を挙げたり、イラストを使用したり、長い文章を箇条書きにするなどの方法がよく使われます。

27.情報の出所を記載する

情報源を明記することで、記事の信頼性や正確性が示され、読者に根拠のある情報を提供できます。また、他者のコンテンツやデータを引用する際の著作権問題を避けることができます。

出所を示すことで、読者がさらに詳しい情報にアクセスしやすくなり、サイトの信頼性が向上します。サイトの離脱率を防ぐために、リンクは新しいタブで開くように設定してください。

▶ その他

ブログ作成の基本を紹介しました。ユーザービリティやコンバージョン率を上げるために必要な3つの項目を解説します。

28.ブログのボリュームに合わせた「目次」を入れる

読者の利便性を高めるために、ブログのボリュームに応じて適切な目次を設けましょう。これにより、読者は目的の情報に素早くアクセスでき、記事の内容や流れを一目で把握することが可能です。また、長文の記事ではナビゲーションが容易になり、読者が興味のある部分だけを選んで読むことができます。

29.明確なCTAを設置する

前述のように、ブログの主な目的は集客です。したがって、ユーザーに行動を促すことが最も難しく、重要な部分です。より効果的にコンバージョンを促進するために、ブログの最後や真ん中など適切な場所に、自社のサービスや商品の紹介を含むCTA*をぜひ入れましょう。

※CTA(Call To Action、コール・トゥ・アクション)とは、ユーザーに特定の行動を促すための指示や誘導文のことです。ウェブサイトやブログなどでよく使用されます。

30.定期的にPDCAサイクルを回す

PDCAとは、計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)の4ステップで、業務やプロジェクトの継続的な改善を行うフレームワークです。

Web上の施策の大きな特徴は、数値で計測できることです。ブログを公開した後は、サーチコンソールで流入検索クエリを観察できます。
例えば、GA4のデータを基に様々な仮説を立て、新しい施策を行い、その効果をデータで検証することが可能です。
ブログのタイトルを変更したり、内容の更新をしたりすることはよくあるブログの改善施策です。検索順位を上位に維持させるため、ぜひ定期的にPDCAサイクルを回してください。

まとめ

ブログにおけるSEO対策の必ず押さえておきたいチェックポイントをご紹介しました。上記の30項目を実践すれば、ブログの検索順位があがると自信を持って言えます。

WebマーケティングやSEO対策について、世の中にはカッコイイ、難しそうといったイメージがありますが、実際には地味でコツコツとした作業が多いです。

検索エンジンでの検索順位を上げるためには、2点を意識するだけで十分です。まず、検索エンジンがページの内容をすぐに理解できるように、必要なコードソースを正確に記述します。次に、ユーザーの視点に立ち、ユーザーにとって役立つ内容を提供し、常に改良と更新を行うことです。

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