今回はGoogle広告とECサイトを改善することで、売上を約3倍に増やした成功事例を紹介します。

ECサイトを公開したけれど、集客方法が分からない…
Web広告を配信しているが、費用対効果があまり良くない…
広告とECサイトのPDCAをうまく回せない…

もしあなたがこのような悩みを抱えているなら、ぜひこの記事を一読ください。

案件概要

クライアントの商材は国産の自然食品です。ECサイトを立ち上げており、売上を増加させるために広告を配信しています。
当社が提供しているサービスには、ECサイトの制作やGoogle広告の運用代行が含まれます。「サイトの改善」と「広告の運用」を行い、売上は約3倍に増加しました。

▶案件概要
商材:国産の無添加の自然食品
目的:ECサイト売上の増加
提供サービス:ECサイト制作、Google広告の運用代行
結果:売上は約3倍アップ

広告の課題と施策

Web集客と言えば、多くの人がSEO(検索エンジン最適化)を思い浮かべるでしょう。サイトを立ち上げたばかりでは、短期間で検索順位を上げるのは難しいので、クライアントのECサイト公開後すぐに広告配信を開始しました。
しかし、広告を配信した時、以下の課題が現れました。

課題1:大手ECプラットフォームの広告出稿を加えて、オークションが激しい
課題2:限られた予算の中で、CPAが高騰していた

 
クライアントの商品は1種類しかないため、最初は検索広告の配信のみをすることに決めました。検索クエリを精査し、購入意欲のあるユーザーを絞り込んで配信していました。

その結果、クリック単価が高く、CPA*も高騰しました。半月後、購入率を向上させるためにショッピング広告を導入しましたが、大手ECプラットフォームの広告出稿が強く、広告費も限られているため、ショッピング広告の表示回数は少ない状況です。

ショッピング広告の効果が芳しくなかったため、ショッピング広告を停止しました。アクセス解析(GA4)のデータから、カート追加の数量はかなり多いことがわかりました。その時に「商品一覧」と「カート追加」の広告コンバージョンを追加しました。
「カート追加」コンバージョンの増加に伴い、「P‐maxキャンペーン」を追加しました。理由は、P‐maxキャンペーンの優れたAI機能を利用して、顕在層以外の顧客にもアプローチし、母数を増やしたいからです。

「P‐maxキャンペーン」を導入して半月後、商品の購入率が明らかに増加したため、「商品一覧」をサブコンバージョンに変更しました。また、「検索広告キャンペーン」と「P‐maxキャンペーン」の広告費の分配を決定する必要があります。最も多くの購入コンバージョンを獲得できる最適な予算配分を導き出すために、予算の配分の調整を3回行いました。

POINT1:機械学習に活用できるデータを増やすために、MCVを追加する
POINT2:商材に最適な広告アカウント(キャンペーンや広告グループ)を設計する
POINT3:キャンペーン同士も相互に影響するため、最適な予算配分を模索する

 

※CPA(Cost Per Acquisition)とは、1回のコンバージョン(購入や会員登録などの目標達成)を獲得するためにかかった広告費用のことを指します。具体的には、広告費用を獲得したコンバージョンの数で割った値です。CPAが低いほど、効率的に顧客を獲得できていることを意味します。

ECサイトの課題と施策

最適なGoogle広告構成と予算を模索した後、ECサイトの売上が伸び悩んでいます。この状況を改善するために、ECサイトに焦点を当て、ヒートマップツールを使ってユーザーの行動を細かく分析しました。

ECサイトに訪れたユーザーの特徴は、商品一覧やカートへの追加は多いものの、最終的な購入数が非常に少ないことです。カート追加から購入までの流れはスムーズなので、購入に至らなかった原因として、競合他社と比較しているのではないかという仮説を立てました。

ユーザーが商品を購入する時に、他の店舗と比較した項目は価格と品質です。競合分析を行って、クライアントの商品は価格において絶対的な優位性がないことが分かりました。

しかし、商品単価が最も高い送料無料の商品があります。その購入率は他の商品より高いため、トップページと商品詳細ページでその商品を際立たせ、送料無料とお得感を強調しようと決めました。ユーザーに商品の魅力を伝えるために、商品の詳細画像を追加しました。

また、前述した該当のECサイトの商品は1種類のみで、商品単価も数万円以上に至らないため、顧客の回遊時間を減らしたほうが適切だと考えて、カート追加ボタンを「今すぐ購入」に変更しました。

POINT1:売りたい商品を洗い出して、情報のメリハリを決める
POINT2:商品の魅力をエンドユーザーに伝えるために、商品詳細ページを改善する
POINT3:購入率を向上させるために、CTAボタンのテキストを見直す

 

まとめ

以上、Google広告とECサイトを改善することで、売り上げを約3倍に増やした事例を紹介しました。その相乗効果のイメージを下記の表にまとめました。お客様の情報を保護する必要があるため、仮のデータとなります。

アクセス人数 受注率 受注数
施策前 1000 1% 10
施策後 2000 1.5% 30

 
この案件を改善することで、3つのポイントに気づきました。

まずはユーザーの立場に立って、第三者の視点でサイトを何度もチェックすることが重要です。例えば、商品の魅力を十分に伝えていますか?分かりにくい部分がないか確認してみましょう。

次に、「神は細部に宿る」という言葉を常に意識して下さい。言葉の一つを変更したり、小さなボタンを追加したりすることで、ユーザーに大きな影響を与えるかもしれません。小さなことの積み重ねが大きな違いを生むため、細部を決して軽視しないようにしましょう。

最後に、現状に満足せず、自分自身の問題発見能力と問題解決能力を高めることを忘れないでください。例えば、広告やECサイトの効果を改善した後は、リピーターの購入期間を分析し、過去に購入したユーザーへの広告配信頻度を設定したり、定期便などのサービスを提供して収益を安定させることができます。また、クリック率やコンバージョン率の高い広告文を参考にしてECサイト内部対策(メタタグ)を改善し、検索エンジンのランキングを向上させることもできるでしょう。

当社は、広告運用代行からサイト制作・解析まで、マーケティング全般のプロセスを一貫して行うことができます。Web広告とサイト改善の相乗効果を実現するために、クライアントの商材とエンドユーザーの理解と調査を徹底しています。Web集客にお悩みの方は、ぜひご相談ください。

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