前回のブログはデジタル化の背景から中小企業に対してWebマーケティングを活用する理由を解説しました。
ここでは、中小企業でも活用できるWebマーケティングの主な種類と注意点を詳しく紹介します。

Webサイトの制作・運用

Web サイトとは、情報発信やサービス提供を目的とした Web ページの集合体です。

Web サイトには様々な種類がありますが、大きく分けると「コンシューマー向け」「企業内利用」の 2 種類があります。
Web マーケティングにおける Web ページは「コンシューマー向けの Web サイト」を指します。
代表例として、コーポレートサイト、商品サイト、 EC サイトがあります。
Web サイトに企業の情報があり、各メディアを介して自社に興味を持ったユーザーが最終的に集まってくる場所なので、Web マーケティングの中で最も重要な部分です。

※注意点
Web サイトは、公開すればそれで終わりではありません。継続的に運用を行っていくことが不可欠です。
Webサイト運用については2つの誤解がよくあります。
➊ Web サイトの運用は、ただコンテンツを更新すること
➋ Web サイトの運用は、ただアクセスデータを抽出してWeb サイトの状況を把握すること

➊ の場合は、まるで成長せずに現地で回転している「独楽」と同じです。
➋ の場合はデータの収集、分析ばかりで新たな行動を起こさないから、何も起こりません。

Web サイトの運用はビジネスの向上につながるように、PDCAサイクルを効果的に回すことが必要です。
運用の際に、ぜひマーケティングにおいて達成したい目的を意識しながら、あらゆるデータをもとに、WEB サイトの課題を見つけて改善案を実施・検証していきましょう。

SEO対策

SEO 対策(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)とは Web サイトを検索エンジンで上位に表示させるための対策です。

Yahoo!JAPAN が Google の技術を採用しているので、SEO 対策は実質的に Google 対策となります。
従って、SEO 対策の大前提はGoogleのエンジンに自社サイトの存在を認識してもらうことです。
具体的な SEO 施策は「内部施策」「外部施策」の 2 種類があります。

「内部施策」はタイトルタグやテキストの調整、キーワードの最適化などのページ内部の改善を通じて、検索エンジンを意識したページを作成することです。
「外部施策」は検索エンジンでの評価を向上させるため、パブリシティや SNS などを通じて、自社のコンテンツを世間に広げてリンクを集めることです。

SEO 対策の最大の強みと言えば、自社サイトのページが検索結果に上位表示された場合、長期的にその状態が維持される可能性が高いことです。
そのため、検索ユーザーとの接点が継続的に生まれます。
業界や規模に関わらず、どんな企業でも SEO 対策には取り組むべきです。

※注意点
Web サイトと同じく、SEO 対策は一度の改善で完了するものではありません。
人々のニーズのトレンドや検索キーワードが変わったりします。
また、検索エンジンのアルゴリズムも日々更新されますので、常に世の中の変化に対応していきましょう!

インターネット広告

2021年の日本の総広告費は通年で6兆7,998億円(前年比110.4%)、その中のインターネット広告費(2兆7,052億円)が高い成長率を保ちながら、初めてマスコミ4媒体の広告費(2兆4,538億円)を上回りました。

※電通2021年広告費をもとに作成
インターネット広告はテレビCMや街頭や電車内の広告と異なり、地域、年齢、興味・関心など、配信対象のユーザー属性を絞れることが大きな特徴です。
また、多くのインターネット広告は表示だけでは費用が発生せず、ユーザーによるクリックなどの行動に応じて課金されます。
中小企業でも少ない予算から気軽に配信することができます。
インターネット広告には「リスティング広告(検索連動型広告)」「ディスプレイ広告」「SNS広告」「純広告」など様々な種類があります。
下記は主なインターネット広告の種類と課金方式となります。

※注意点
インターネット広告は種類が豊富な反面、媒体の選定、ターゲティングの設定、広告配信の目的を明確にせず、やみくもに始めると無駄な費用を使うことになります。
そのため、インターネット広告を運用する際には、ぜひKPIを明確にしたうえで、適切な広告媒体を選びましょう。

SNS マーケティング

インターネットやスマートフォンの普及によって、SNS の利用者は年々増加していきます。
SNS マーケティング活動を積極的に展開している企業様も増えてきました。

日本国内での利用者が多い SNS としては、LINE、Twitter、Instagram、Facebook 、TikTokが有名です。
インターネット広告と比べて、SNS マーケティングが比較的得意な領域は、認知獲得より既存/潜在顧客との関係性強化となります。
また、あまりお金をかけずに顧客とコミュニケーションが取れるので、むしろ中小企業にこそ使ってほしいです!
下記は日本国内主要な SNS の特徴となります。

※注意点
各 SNS の表示・投稿方法やユーザーが求めるものなどが違います。
そのため、SNS マーケティングを開始する前に「適切なタイミングに適切なプラットフォームで」「ユーザーが望んでいる情報」を提供し、「良好なコミュニケーション」を取ることが重要です。
また、SNS には情報拡散のしやすい反面、リスクも伴います。
企業として不適切な内容を発信してしまうと、大きな炎上につながってしまうケースもあります。
必ずSNS アカウント戦略、コミュニケーション方針、運用体制を定着させましょう。
関連記事:【SNS の活用方法】ファン・フォローを集めよう!

MEO 対策

MEO 対策とは、Map Engine Optimizationの略称で、一般的に地図アプリ(主に Google マップ)での検索結果において上位に表示されるように、最適化施策を行って店舗集客に結びつけることです。

スマホの普及に伴い、ユーザーが Google マップから自分が利用したい店舗を探すシーンが増えました。
「直接店舗の予約ができる」「商品やメニューが確認できる」などの要因で、直接店舗を訪れる確率も高くなっています。
例えば、「地域(奈良)+サービス名/業種(ウェブ制作)」で検索した場合、そのエリアに特化した地図検索結果が表示されます。

特に飲食店やジムのような消費者向け(toC)の店舗型ビジネスにおいて、MEO 対策は非常に有効的なマーケティング施策となります。

※注意点
スパムリンクや実際に来店していない人が口コミを掲載するなど、 Google ビジネスプロフィールのガイドラインの違反を行うと、Google 社からペナルティを受けることがあります。
参考:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
ペナルティは主に「Google マップにおける検索順位の低下」「Google ビジネスプロフィールの利用停止」「Google アカウントの利用停止」「投稿やクチコミなどの非表示・削除」の4種類があります。
ペナルティの発生は Google だけでなくユーザーからの信頼を失う恐れもありますので、必ず適切なMEO対策を実施していきましょう。

メールマーケティング

メールマーケティングとはEメールを活用したプッシュ型のマーケティング手法です。

購読希望者や会員様の許諾を取得すれば、企業から直接アプローチすることができます。
さらに、個人属性や希望情報など、データベースによるターゲティング配信、日時・タイミング指定の配信が可能です。
メールマーケティングのコストと言えば、メール配信ツールの導入費用のみなので、中小企業でも導入しやすいです。

※注意点
メールを継続的に配信すれば、効果的に集客できると思う人が多いでしょう。
送信し過ぎると、オプトアウトしなくても迷惑メールボックスに行きになってしまったり、不快感を与えてしまったり、逆効果を起こしてしまうことがよくあります。
短期的な売上の向上とらわれすぎず、会員との長い関係に心掛け、コミュニケーション設計を行いましょう!

最後に

6 種類の Web マーケティング手法とそれぞれの注意点は以上となります。
あらゆる施策の強み・弱みを理解した上で、自社の状況や課題に合わせて組み合わせることが非常に重要です。
次回のテーマは Web マーケティングを始める前に押さえるべき5つのポイントを解説します。ぜひご覧ください!

弊社では、中小企業向けのWeb マーケティング戦略策定から施策実行まで一貫してサポートします。
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